遺品整理で買取できる遺品とは?方法や依頼時の注意点を解説
- nishizaki53
- 8月5日
- 読了時間: 12分
更新日:11月12日
更新日:2025年08月12日

遺品整理は、思い出の品と向き合うご遺族にとって心身の負担が大きい作業です。「捨てにくいが、すべて保管するのも難しい」と悩む方も多いでしょう。
そんな中、遺品を「買取」という形で再活用すれば、処分の負担を減らし、費用の助けにもなります。
この記事では、買取対象となる品や具体的な方法、注意点を専門家の視点で解説します。
【目次】
遺品整理で買取できる遺品

遺品整理では、ご遺族が想像もしていなかったような価値のある品が見つかることもあります。ここでは一般的に買取の対象となりやすい遺品の種類をご紹介します。
貴金属
指輪やネックレス、イヤリングといった金やプラチナ、あるいは銀などで作られた貴金属のアクセサリーは、デザインの古さに関わらず素材そのものに価値があるため、高価買取が期待できる代表的な遺品です。
たとえ片方だけのイヤリングや切れてしまったネックレスであっても問題ありません。
ダイヤモンドやルビー、エメラルドといった宝石が付いている場合は、その石の価値もプラスして査定されます。
腕時計
腕時計は趣味性の高いコレクションアイテムとして非常に人気があります。
特にロレックスやオメガ、タグ・ホイヤーといった海外の高級ブランドの腕時計は、中古市場でも需要が高く高値で取引される可能性があります。
たとえ動かなくなっていても、あるいは傷や汚れがあっても、希少なモデルであれば思わぬ価格が付くこともあります。
箱や保証書、ブレスレットの余りのコマといった付属品が揃っていれば、さらに査定額はアップします。
電化製品
まだ比較的新しいテレビや冷蔵庫、洗濯機、エアコンといった大型の家電製品も買取の対象となります。
一般的に製造から5年以内のものが一つの目安とされています。
オーディオ機器やパソコン、あるいはマッサージチェアなども人気のあるモデルであれば買取が期待できます。
リモコンや取扱説明書といった付属品の有無も査定額に影響します。
着物
故人が大切にしていた着物や帯、反物なども専門の買取業者に依頼することで価値を見出してもらえる可能性があります。
特に有名な作家物や伝統工芸品、あるいは大島紬や結城紬といった高級な織物、そして未使用の状態が良いものであれば高価買取も期待できます。
証紙(品質を証明する紙)が付いている場合は価値を証明する重要な証拠となるため、大切に保管しておきましょう。
骨董品や美術品
掛け軸や絵画、陶磁器、茶道具、あるいは古い時代の貨幣や切手といった骨董品や美術品も、専門家が見れば高い価値が眠っているかもしれません。
作者のサインや落款、あるいは箱書きといった情報があれば、価値を判断する上で重要な手がかりとなります。
ご自身で価値を判断するのは非常に難しいため、必ず骨董品を専門に扱う鑑定士に査定を依頼することが重要です。
カメラ
カメラも根強いファンのいるコレクションアイテムの一つです。
特にライカやニコン、キヤノンといった有名メーカーのフィルムカメラや交換レンズは、古いモデルであってもヴィンテージとしての価値があり高値で取引されることがあります。
デジタルカメラも比較的新しい高性能モデルであれば、買取対象となります。
レンズにカビや曇りがないかといった状態も査定の重要なポイントです。
家具
デザイナーズ家具やカリモク、マルニといった国内の有名家具メーカーの製品、あるいは桐箪笥や飾り棚といった質の良いアンティーク家具は買取の対象となる可能性があります。
ただし大型の家具は搬出や輸送にコストがかかるため、ノーブランドの一般的な家具は買取が難しいケースが多いのが実情です。
状態が良く需要のある特定のブランドの家具が主な対象となります。
本
古本もその種類によっては買取の対象となります。
特に全巻揃った人気の漫画のセットや専門書、学術書、あるいは初版の希少な書籍などは思わぬ価格が付くことがあります。
ただし一般的な小説や雑誌などは価値が付きにくいのが現状です。
古本専門の買取業者にまとめて査定を依頼するのが良いでしょう。
お酒
ウイスキーやブランデー、焼酎といったアルコール度数の高い蒸留酒は、未開封であれば長期間の保存が可能であるため買取の対象となることがあります。
特に「山崎」や「響」といったジャパニーズウイスキーや、「レミーマルタン」「ヘネシー」といった高級ブランデーの古いボトルは、希少価値が高くコレクターズアイテムとして高値で取引されています。
ブランド品
ルイ・ヴィトンやシャネル、エルメスといった海外のハイブランドのバッグや財布、小物類は、状態が良ければ高価買取が期待できる代表的な遺品です。
多少の傷や汚れがあっても人気のあるモデルであれば買取が可能です。
箱や保存袋、保証書(ギャランティーカード)といった付属品が揃っていれば査定額はさらにアップします。
遺品を買取してもらう方法

ではこれらの遺品を実際に買取してもらうにはどのような方法があるのでしょうか。
各方法のメリット・デメリットを理解し、ご自身に合った手段を選びましょう。
遺品整理業者に依頼する
最も手間がかからずそしてスムーズなのが、遺品整理と買取をワンストップで行ってくれる専門の業者にまとめて依頼する方法です。
遺品の仕分け作業の中で買取可能な品をその場で査定し、最終的な作業費用から買取金額を差し引いてもらえます。
ご自身で様々な専門の買取店に連絡を取る手間が省けるだけでなく、遺品の整理から不用品の処分、そして買取までを一貫して任せられるため、ご遺族の心身の負担を大幅に軽減することができます。
不用品回収業者に依頼する
不用品の回収を専門に行う業者の中にも、買取サービスを行っているところがあります。
ただしその専門性は様々です。
あくまで不用品回収がメインの業務であるため、骨董品や貴金属といった専門的な知識が必要な品の査定能力は、専門の買取店に劣る可能性があります。
価値のある品が多く含まれる場合は注意が必要です。
リサイクルショップに持ち込む
まだ使える家具や家電、日用品などをご自身でリサイクルショップに直接持ち込んで買い取ってもらう方法です。
その場で現金化できるという手軽さはありますが、持ち運びに手間がかかることや大型家具などには対応してもらえない場合があるというデメリットもあります。
また専門的な査定眼をもつスタッフがいるとは限らないため、高価な品は適正な価格で評価されない可能性もあります。
ネットオークションやフリマアプリを利用する
ご自身でインターネットのオークションサイトやフリマアプリに出品し売却する方法です。
うまくいけば専門の買取店よりも高い価格で売れる可能性があるのが最大の魅力です。
しかし商品の写真を撮影し説明文を作成し、購入者とやり取りをしそして梱包・発送するという全ての作業をご自身で行わなければならず、非常に多くの時間と手間がかかります。
また個人間の取引であるため、クレームなどのトラブルに発展するリスクもあります。
遺品の買取を依頼する際の注意点

故人の大切な遺品を後悔なくそしてトラブルなく手放すために、買取を依頼する際には必ず押さえておきたい4つの注意点があります。
依頼の前に家族に相談する
遺品整理は相続人全員の共同作業です。
たとえご自身にとっては不要に見える品物でも、他のご兄弟やご親族にとっては大切な思い出の品である可能性があります。
買取に出す前に必ず、「この品物は売却しても良いか」ということを相続人全員で話し合い、同意を得ておくことが、後の親族間トラブルを防ぐための絶対条件です。
独断で進めてしまうと「あれは形見として欲しかったのに」といった、取り返しのつかない事態を招きかねません。
重要な書類を売却しないように気をつける
本の間に挟まっていたり引き出しの奥に紛れていたりといった、思わぬ場所から重要な書類が見つかることがあります。
故人の年金手帳や保険証券、不動産の権利証、あるいは借金の契約書といった相続手続きに不可欠な重要書類を、誤って他の古本などと一緒に売却・処分してしまわないよう細心の注意が必要です。
仕分けの際には書類関係は一度全て別の箱にまとめ、専門家などに確認してもらうのが安全です。
相見積もりを取る
遺品の査定額は業者によって大きく異なります。
特に骨董品や美術品といった専門性の高い品は、その業者の知識や販売ルートによって査定額に何倍もの差が生まれることも珍しくありません。
大切な遺品を安く買い叩かれてしまうといった事態を避けるためにも、必ず複数の業者から相見積もりを取り、その査定額とその根拠を比較検討することが重要です。
悪徳業者ではないかを確かめる
残念ながら遺品整理・買取業者の中には、ご遺族の悲しみや知識のなさにつけ込む悪徳な業者が存在することも事実です。
「無料で全て回収します」と言いながら後から高額な処分費用を請求してきたり、価値のある貴金属などを不当に安い価格で強引に買い取ろうとしたりといったトラブルが後を絶ちません。
その業者が「古物商許可」をきちんと取得しているか、見積書の内容が明確であるか、そしてスタッフの対応が誠実であるかといった点をご自身の目で厳しく見極めることが大切です。
遺品の買取に関するよくある質問
これまでの記事では、買取可能な品目や高く売るためのコツ、業者選びのポイントを解説しました。買取を活用すれば、整理費用の軽減にもつながります。
ここでは、遺品の買取に関するよくある質問の回答をご紹介しますので、ご参考ください。
どのような遺品を買い取ってもらえますか?
買取対象は、再販価値のある家具・家電・貴金属・ブランド品・骨董品などです。状態が良く、需要がある物ほど高く買い取られやすくなります。
ただし、家電は製造から5〜7年以内など、業者によって条件が異なるため事前確認が必要です。
高く売るコツはありますか?
できるだけ早く査定に出し、きれいな状態に整えておくことが大切です。付属品や保証書、箱が揃っていると査定額が上がることがあります。
複数の買取業者に見積もりを依頼して比較するのも効果的です。
買取と処分を同時にお願いできますか?
はい、多くの遺品整理業者では買取と処分を同時に対応しています。価値のある物は買取し、不要な物は処分することで費用負担を軽減できます。
同時対応を希望する場合は、見積もりの段階で必ず伝えましょう。
遺品整理で高く売れる物はなんですか?
ブランド品、貴金属、骨董品、希少なコレクション品は高額買取されやすいです。また、アンティーク家具や限定モデルの時計なども価値が上がることがあります。
市場価値は変動するため、専門の鑑定士に査定してもらうと安心です。
遺品整理で買取できる遺品が出てきたときはどうすればよいですか?
まずはその場で処分せず、査定に出すことをおすすめします。複数業者に見てもらうことで、より高い金額で売れる可能性があります。
価値が不明な物も、専門家に確認するまでは保管しておきましょう。
遺品整理でよく出てくるものは何ですか?
衣類、家具、家電、食器、本、写真、手紙などが多く出てきます。中には貴金属や現金、重要書類が見つかることもあります。
仕分けの際は、価値のある物や重要な物を見逃さないよう注意が必要です。
遺品の買取を希望する際はメリットも多いが慎重に業者を選ぼう
今回は遺品整理の際に出てきた様々な品物をどのように「買取」へと繋げていくか、その具体的な方法と注意点について詳しく解説しました。
故人が大切にしてきた思い出の品々。それらをただゴミとして処分してしまうのではなく、その価値を正しく見出し新たな持ち主の元へと繋いでいく。そしてそこで生まれた新しい価値が、ご遺族の経済的な負担を少しでも軽くしてくれる。
「買取」という選択肢は、故人とご遺族、そして社会にとって、まさに「三方よし」の素晴らしい遺品整理の形といえるのかもしれません。
大阪の遺品整理業者・ストーリーズ株式会社は、遺品整理士の資格を持つ専門スタッフが、ご遺族のお気持ちに寄り添いながら、故人の大切な「物語(ストーリー)」を未来へとつなぐお手伝いをいたします。
遺品の買取査定についても、各分野の専門家と連携し、適正な価格でご案内いたします。
どうぞお一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。
監修者

ストーリーズ株式会社 代表取締役
江里 知晃
<資格>
<略歴>
高校卒業後、大学では社会福祉学を専攻。卒業後、大手飲食店でキャリアを積み、顧客対応や店舗運営の経験を積む。その後、遺品整理専門会社を2社で6年間経験。
現在はストーリーズ株式会社の代表取締役に就任し、お客様の遺品整理業務に自ら尽力している。
<代表メッセージ>
私たちは、故人様とご遺族様の「物語(ストーリーズ)」を大切にし、お客様に「ストーリーズに頼んで良かった」と思っていただけるよう、日々遺品整理の業務に励んでおります。今後も、お客様に安心してお任せいただけるよう、全力を尽くしてまいります。





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